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製造委託契約はテレワークでも締結できる?

作成: AI監修: 金井泰樹 2026年3月1日
製造委託契約はテレワークでも締結できる?

「製造委託契約を結びたいのに、担当者がテレワークで出社していない」。こんな経験はありませんか。製造業の契約は押印や原本のやり取りが多く、テレワークとの相性が悪いと思われがちです。しかし電子契約を活用すれば、場所を問わず製造委託契約を締結できます。

この記事では、テレワーク環境で製造委託契約を電子化する方法を、下請法への対応も含めて解説します。

製造委託契約とは?まず基本をおさらい

製造委託契約とは、自社製品の製造を外部の事業者に委託する際に結ぶ契約です。OEM生産や部品加工の外注など、製造業では日常的に発生します。

具体的には、以下のような内容を定めます。

  • 委託する製品の仕様・品質基準
  • 納期と納品場所
  • 対価の金額と支払条件
  • 検査方法と不良品の取り扱い
  • 知的財産権の帰属
  • 秘密保持義務

製造委託契約は、下請代金支払遅延等防止法(下請法)の規制対象になる場合があります。親事業者の資本金が3億円を超え、下請事業者の資本金が3億円以下の場合などが該当します。下請法では、発注時に契約内容を記載した書面(3条書面)を交付する義務があります。

この3条書面は、紙である必要はありません。経済産業省と公正取引委員会のガイドラインでは、電磁的方法での提供も認められています。つまり電子契約でも下請法の要件を満たせるのです。

ただし注意点があります。電磁的方法で3条書面を交付する場合、下請事業者の承諾が必要です。あらかじめ「電子データでの書面交付に同意する」旨の確認を取っておきましょう。

テレワークで製造委託契約を結ぶときの3つの課題

テレワーク環境で製造委託契約を進めようとすると、紙ベースの契約では以下の課題が生じます。

課題1:押印のために出社が必要になる

代表者印や社印を押すために、わざわざオフィスに出向く必要があります。テレワーク中の担当者が契約書を作成しても、押印の段階で業務が止まってしまいます。ある調査では、テレワーク中に押印のためだけに出社した経験がある人は約6割にのぼるとも言われています。

課題2:契約書の郵送に時間がかかる

製造委託契約は双方の署名捺印が必要です。郵送でやり取りすると、契約書が届くまで数日から1週間程度かかります。急ぎの発注案件では、納期に間に合わないリスクもあります。

課題3:原本管理が属人的になる

紙の契約書はオフィスのキャビネットに保管されていることが多いでしょう。テレワーク中に過去の契約内容を確認したいとき、原本にアクセスできません。結果として、出社している社員に確認を頼むなど非効率な作業が発生します。

これらの課題は、電子契約を導入することで解消できます。電子契約の基本的な仕組みについては「電子契約とは?中小企業のための完全ガイド」で詳しく解説しています。

電子契約で製造委託契約をテレワーク対応にする方法

電子契約を使えば、テレワーク環境でも製造委託契約をスムーズに締結できます。具体的な手順を見ていきましょう。

ステップ1:契約書をPDFで作成する

まず製造委託契約書をWordやPDFで作成します。仕様書や図面などの添付書類も電子データにまとめます。テレワーク中の自宅からでも作業できます。

ステップ2:社内の承認を電子ワークフローで回す

契約書の内容を社内で確認するプロセスも電子化します。メールや社内チャットでPDFを共有し、承認を得ます。電子契約サービスによっては、社内承認ワークフロー機能が組み込まれているものもあります。

ステップ3:電子契約サービスから相手方に送信する

承認が得られたら、電子契約サービスを使って委託先に契約書を送信します。立会人型の電子署名を利用すれば、相手方がサービスに登録していなくても、メールに届いたURLから署名できます。

ステップ4:双方が電子署名を行う

委託先の担当者もテレワーク中であっても、PCやスマートフォンから契約内容を確認し、同意操作を行えます。物理的な移動は一切不要です。

ステップ5:締結済み契約書をクラウドで保管する

署名が完了した契約書は、自動的にクラウド上に保管されます。いつでもどこからでも検索・閲覧が可能です。電子帳簿保存法の要件を満たす形で保存されるため、税務調査の際にも対応できます。

例えばSimple Contractでは、契約書のアップロードから相手方への送信、電子署名、クラウド保管までを一つの画面で完結できます。立会人型の電子署名を採用しているため、委託先にアカウント登録を求める必要がなく、中小企業同士の取引でも導入しやすい仕組みです。

下請法に対応した電子契約のポイント

製造委託契約を電子化する際、下請法への対応は避けて通れません。ここでは実務上の注意点を整理します。

3条書面の電子交付に関する要件

下請法第3条では、親事業者が下請事業者に発注する際、直ちに書面を交付する義務があります。この書面を電子データで提供する場合、以下の要件を満たす必要があります。

  1. 下請事業者が電磁的方法での提供を承諾していること
  2. 下請事業者がファイルを出力(印刷)できる状態であること
  3. 記載すべき事項がすべて含まれていること

電子契約サービスを使えば、締結済みのPDFを双方がダウンロード・印刷できるため、2番目の要件は自動的に満たされます。

5条書類(取引記録)の保存

親事業者は、下請取引に関する書類を2年間保存する義務があります(下請法第5条)。電子契約サービスのクラウド保管機能を使えば、保存期間の管理も容易になります。紙の書類のように紛失するリスクもありません。

発注内容の明確化

製造委託契約では、製品の仕様や品質基準を明確に定める必要があります。電子契約なら、仕様書や図面をPDFに添付して一体的に管理できます。「仕様変更があったのに旧版の図面で製造してしまった」といったトラブルも防ぎやすくなります。

公正取引委員会が公表している「下請代金支払遅延等防止法に関する運用基準」でも、電子メールやWeb上での書面交付は認められています。法的な根拠を押さえたうえで、電子化を進めましょう。

テレワーク×電子契約で得られる4つのメリット

製造委託契約をテレワーク環境で電子化すると、以下のメリットがあります。

メリット1:契約締結のスピードが大幅に向上する

紙の契約書を郵送でやり取りすると、早くても3〜5営業日はかかります。電子契約なら送信から署名完了まで最短で当日中に終わります。急ぎの製造委託案件でも、素早く契約を完了できます。

メリット2:印紙税が不要になる

紙の製造委託契約書は、契約金額に応じて収入印紙を貼付する必要があります。印紙税法上、電子データでやり取りする契約書は「文書」に該当しないため、印紙税がかかりません。国税庁も、電磁的記録による契約締結は印紙税の課税対象外であるとの見解を示しています。

例えば、契約金額が500万円の場合、紙の契約書には2,000円の印紙が必要です。年間で多数の製造委託契約を結ぶ企業にとって、印紙税の削減効果は大きいでしょう。

メリット3:契約書の一元管理ができる

クラウド上で契約書を管理すれば、テレワーク中でも過去の契約内容をすぐに確認できます。委託先ごとの契約一覧や、期限が近い契約の把握も容易です。担当者が不在でも、権限のあるメンバーがアクセスできるため、業務の属人化を防げます。

メリット4:監査対応が効率化する

電子契約サービスでは、誰がいつ契約書を閲覧・署名したかの記録(監査ログ)が自動で残ります。下請法の5条書類や、電子帳簿保存法に基づく保存要件への対応もスムーズになります。紙の契約書をファイリングして保管するよりも、検索性・安全性ともに優れています。

テレワーク環境で製造委託契約を電子化する際の注意点

電子化を進めるにあたり、いくつかの注意点も押さえておきましょう。

委託先の理解を得る

製造業では、中小企業同士の取引が多く見られます。委託先が電子契約に慣れていない場合、丁寧な説明が必要です。「アカウント登録不要で、メールのURLをクリックするだけ」という手軽さを伝えると理解を得やすいでしょう。

仕様書・図面のバージョン管理

製造委託契約では、仕様書や図面が頻繁に更新されることがあります。電子契約に添付する際は、最新版であることを必ず確認してください。バージョン番号や更新日を明記する運用ルールを決めておくと安心です。

セキュリティ対策を確認する

テレワーク環境では、自宅のネットワークから契約書にアクセスすることになります。VPNの利用やパスワード管理など、社内のセキュリティポリシーを整備しておくことが大切です。電子契約サービス側のセキュリティ(通信の暗号化、データの暗号化保存など)も確認しましょう。

社内規程の整備

契約締結に関する社内規程(契約権限規程、文書管理規程など)を、電子契約に対応した内容に更新しておきましょう。「電子署名による契約も有効とする」旨の規定を追加するだけで済む場合がほとんどです。

電子署名及び認証業務に関する法律(電子署名法)では、本人による電子署名がなされた電子文書は、真正に成立したものと推定されると定めています。法的な有効性は紙の契約書と変わりません。

テレワーク環境での契約業務に不安がある方は、まずは少額の製造委託契約から電子化を試してみるのがおすすめです。Simple Contractのような立会人型の電子契約サービスなら、委託先にも負担をかけずに導入を始められます。

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AI

監修

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