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ケアマネとの契約手続きの流れを解説

作成: AI監修: 金井泰樹 2026年1月31日
ケアマネとの契約手続きの流れを解説

ご家族の介護が必要になったとき、最初に相談する専門家がケアマネジャー(介護支援専門員)です。ケアマネジャーは、介護保険サービスの利用計画(ケアプラン)を作成し、利用者と介護サービス事業者をつなぐ重要な役割を担っています。

しかし、「ケアマネジャーとの契約って何をするの?」「どんな書類が必要?」と不安に感じる方も多いのではないでしょうか。この記事では、ケアマネジャーとの契約手続きの流れを、準備段階から契約後のサービス開始まで、順を追って解説します。

ケアマネジャーとの契約が必要な理由とは

ケアマネジャーとの契約が必要な理由とは

介護保険サービスを利用するには、まず市区町村から「要介護認定」を受ける必要があります。要介護1〜5、または要支援1〜2の認定を受けた方は、介護保険サービスを利用できます。

ここで登場するのがケアマネジャーです。ケアマネジャーは、利用者の心身の状態や生活環境を把握し、どのような介護サービスが必要かを判断します。そして、利用者や家族の希望を聞きながら、最適なケアプランを作成します。

ケアマネジャーと契約を結ぶ理由は、主に以下の3点です。

  • ケアプラン作成の依頼関係を明確にするため
  • 個人情報の取り扱いについて同意を得るため
  • サービス提供の範囲や責任を明らかにするため

契約書には、サービス内容、料金、個人情報の取り扱い、契約解除の条件などが記載されています。これにより、利用者とケアマネジャー双方の権利と義務が守られます。

なお、居宅介護支援(ケアマネジメント)の費用は、介護保険から全額給付されます。利用者の自己負担はありません。この点は意外と知られていないので、覚えておくと安心です。

契約前に準備しておくべきこと

ケアマネジャーとの契約をスムーズに進めるために、事前に準備しておくべきことがあります。以下のステップで進めましょう。

1. 要介護認定を受ける

介護保険サービスを利用するには、市区町村の窓口で要介護認定の申請が必要です。申請後、認定調査員による訪問調査と主治医意見書をもとに、介護認定審査会で要介護度が判定されます。

申請から認定結果の通知まで、通常30日程度かかります。ただし、申請中でも暫定的にサービスを利用できる場合があります。詳しくは地域包括支援センターに相談してください。

2. 居宅介護支援事業所を選ぶ

ケアマネジャーは、居宅介護支援事業所に所属しています。事業所の選び方としては、以下の方法があります。

  • 市区町村の介護保険課で事業所リストをもらう
  • 地域包括支援センターで紹介を受ける
  • 厚生労働省の「介護サービス情報公表システム」で検索する
  • かかりつけ医や病院のソーシャルワーカーに相談する

事業所を選ぶ際は、自宅からの距離、対応可能な時間帯、得意とする分野(認知症ケア、医療連携など)を確認しましょう。複数の事業所に問い合わせて比較することをおすすめします。

3. 必要書類を準備する

契約時に必要となる主な書類は以下のとおりです。

  • 介護保険被保険者証
  • 介護保険負担割合証
  • 健康保険証
  • 印鑑(認印で可)
  • 本人確認書類(運転免許証、マイナンバーカードなど)

契約者が本人以外(家族など)の場合は、委任状が必要になることもあります。事前に事業所に確認しておくと安心です。

契約当日の流れと確認ポイント

準備が整ったら、いよいよ契約です。一般的には、ケアマネジャーが利用者の自宅を訪問して契約を行います。契約当日の流れを見ていきましょう。

ステップ1:事業所とサービス内容の説明

まず、ケアマネジャーから居宅介護支援事業所の概要とサービス内容について説明があります。主な説明事項は以下のとおりです。

  • 事業所の運営方針
  • ケアマネジャーの役割と業務内容
  • サービス提供時間と緊急時の連絡先
  • 苦情相談窓口

ステップ2:重要事項説明書の確認

重要事項説明書には、サービスの具体的な内容や利用料金、キャンセル規定などが記載されています。この説明書は、介護保険法に基づき、契約前に必ず説明することが義務付けられています。

特に確認しておきたいポイントは以下です。

  • サービス提供地域(自宅が対象エリアか)
  • 担当ケアマネジャーの氏名と資格
  • 個人情報の利用目的と第三者提供の範囲
  • 契約解除の条件と手続き方法

ステップ3:契約書への署名・捺印

重要事項説明を受けて内容に同意したら、契約書に署名・捺印します。契約書は通常2部作成し、事業所と利用者がそれぞれ1部ずつ保管します。

契約書の主な記載事項は以下のとおりです。

  • 契約の目的
  • サービスの内容と提供方法
  • 利用料金(居宅介護支援は自己負担なし)
  • 秘密保持義務
  • 契約期間と更新条件
  • 契約解除に関する事項

署名する前に、不明な点は遠慮なく質問してください。納得できないまま契約する必要はありません。

ステップ4:アセスメント(課題分析)の実施

契約締結後、ケアマネジャーは利用者の心身の状態や生活環境を詳しく把握するためのアセスメントを行います。アセスメントでは、以下のような項目を確認します。

  • 健康状態と病歴
  • 日常生活動作(ADL)の状況
  • 認知機能の状態
  • 家族構成と介護力
  • 住環境
  • 本人・家族の希望

このアセスメント結果をもとに、ケアプランが作成されます。正確な情報を伝えることで、より適切なケアプランが作成されます。

契約後からサービス開始までの流れ

契約とアセスメントが終わると、いよいよ介護サービスの利用に向けた準備が始まります。

1. ケアプラン原案の作成

ケアマネジャーは、アセスメント結果と利用者・家族の希望をもとに、ケアプランの原案を作成します。ケアプランには、以下の内容が含まれます。

  • 利用者の解決すべき課題(ニーズ)
  • 長期目標と短期目標
  • 具体的なサービス内容と提供事業者
  • サービスの利用日時と頻度

2. サービス担当者会議の開催

ケアプラン原案ができたら、サービス担当者会議が開催されます。この会議には、利用者本人、家族、ケアマネジャー、そして実際にサービスを提供する事業者(訪問介護員、デイサービス職員など)が参加します。

会議では、ケアプランの内容を共有し、各サービス事業者の役割分担を確認します。利用者や家族も意見を述べることができますので、疑問や要望があれば積極的に発言しましょう。

3. ケアプランへの同意と交付

サービス担当者会議で内容が確定したら、利用者はケアプランに同意の署名をします。署名後、ケアプランが正式に交付され、各サービス事業者にも共有されます。

4. 各サービス事業者との契約

ケアプランに記載された各介護サービス(訪問介護、デイサービス、福祉用具レンタルなど)を利用するには、それぞれの事業者と個別に契約を結ぶ必要があります。

つまり、ケアマネジャーとの契約は「ケアプラン作成」の契約であり、実際のサービス提供は別の契約になります。複数のサービスを利用する場合、契約書の数も増えることになります。

この点は意外と見落とされがちですが、重要なポイントです。各事業者との契約内容もしっかり確認しましょう。

5. サービス利用開始

すべての契約が完了したら、ケアプランに沿って介護サービスの利用が始まります。サービス開始後も、ケアマネジャーは定期的にモニタリング(状況確認)を行い、必要に応じてケアプランを見直します。

契約時によくある質問と注意点

ケアマネジャーとの契約に関して、よくある質問をまとめました。

Q. ケアマネジャーを途中で変更できますか?

はい、変更できます。ケアマネジャーとの相性が合わない、対応に不満があるなどの場合は、契約を解除して別の事業所と契約し直すことが可能です。契約書に記載された解除条件を確認し、事前に申し出れば問題ありません。

Q. 契約書は家族が代理で署名できますか?

利用者本人が署名できない場合(認知症などで判断能力が低下している場合など)は、家族が代理で署名できます。ただし、成年後見制度を利用している場合は、成年後見人が契約者となります。

Q. 契約期間はどのくらいですか?

多くの場合、契約期間は1年間で、その後は自動更新となります。要介護認定の有効期間に合わせて設定されることもあります。契約書で期間と更新条件を確認しておきましょう。

Q. 契約書を紛失してしまったらどうすればいいですか?

事業所に連絡すれば、契約書の写しをもらえます。契約書は重要な書類ですので、介護保険証などと一緒に保管しておくことをおすすめします。

注意点:契約書の内容は必ず確認を

契約書は難しい言葉が多く、読み飛ばしてしまいがちです。しかし、トラブルを防ぐためにも、特に以下の点は必ず確認してください。

  • サービス内容と範囲が明確か
  • 個人情報の取り扱いに問題がないか
  • 契約解除の条件が厳しすぎないか
  • 苦情相談窓口が明記されているか

介護業界でも進む契約のデジタル化

介護業界では、人手不足や業務効率化の観点から、契約手続きのデジタル化が進んでいます。厚生労働省も、介護分野におけるICT活用を推進しており、電子署名による契約締結も認められています。

電子契約には、以下のようなメリットがあります。

  • 紙の契約書を保管するスペースが不要
  • 契約書の紛失リスクが低減
  • 遠方の家族も契約内容を確認しやすい
  • 契約手続きの時間短縮

電子署名法により、適切な方法で作成された電子契約は、紙の契約書と同等の法的効力を持ちます。今後、介護業界でも電子契約の普及が進むことが予想されます。

もし介護事業所を運営されている方で、契約業務の効率化をお考えでしたら、電子契約サービスの導入を検討してみてはいかがでしょうか。利用者やそのご家族にとっても、契約内容をデジタルで保管できる安心感があります。

ケアマネジャーとの契約は、介護サービス利用の入り口です。この記事で解説した流れを参考に、安心して契約手続きを進めてください。不明な点があれば、担当のケアマネジャーや地域包括支援センターに遠慮なく相談しましょう。

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