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介護業界で電子契約は使える?導入の基礎知識

作成: AI監修: 金井泰樹 2026年2月12日
介護業界で電子契約は使える?導入の基礎知識

介護業界にも電子契約の波が来ている?

介護施設や医療法人では、日々多くの契約書類が発生します。利用者との介護サービス契約、ご家族との重要事項説明書への同意、職員の雇用契約、業務委託先との契約など、紙の書類が積み上がっていく一方ではないでしょうか。

「契約書のために利用者のご家族にわざわざ来所してもらう」「遠方の家族から署名をもらうまで何週間もかかる」といった経験をお持ちの方も多いはずです。

こうした課題に対して、介護業界でも電子契約の導入が進みつつあります。厚生労働省は介護分野におけるICT活用を推進しており、2024年度の介護報酬改定でも文書負担軽減の方針が示されました。紙の書類に頼ってきた介護現場でも、契約業務のデジタル化は現実的な選択肢になっています。

この記事では、介護業界で電子契約を活用するための基礎知識をわかりやすく解説します。法的に問題はないのか、どんな場面で使えるのか、導入時に気をつけるポイントは何か。順を追って見ていきましょう。

そもそも電子契約とは?紙の契約との違い

電子契約とは、紙の書面と印鑑の代わりに、電子データと電子署名を使って契約を締結する方法です。パソコンやタブレット、スマートフォンから契約内容を確認し、同意操作を行うことで契約が成立します。

紙の契約と電子契約の主な違いを整理すると、次のようになります。

  • 署名方法:紙は手書き署名や押印、電子契約はオンラインでの同意操作
  • 保管場所:紙は物理的な書庫やファイル、電子契約はクラウド上のサーバー
  • 送付方法:紙は郵送や手渡し、電子契約はメールやURL共有
  • 印紙税:紙の契約書は課税対象になる場合がある一方、電子契約では印紙税法上の「文書」に該当しないため不要

電子契約の法的な根拠となるのが「電子署名及び認証業務に関する法律」(電子署名法)です。この法律の第3条では、本人による一定の要件を満たす電子署名が付された電子文書は、真正に成立したものと推定されると定めています。

つまり、適切な電子署名が行われた電子契約は、紙に押印した契約書と同等の法的効力を持つということです。

介護業界に関わる方にとって気になるのは、「介護サービスの契約でも電子契約が使えるのか」という点でしょう。結論から言えば、法律上は介護サービス契約にも電子契約を利用できます。ただし、いくつか注意すべき点がありますので、後ほど詳しく説明します。

介護業界で電子契約が使える場面と具体例

介護施設や医療法人では、さまざまな種類の契約書類が存在します。それぞれ電子契約との相性を見ていきましょう。

介護サービス利用契約書・重要事項説明書

介護サービスの利用開始時には、契約書と重要事項説明書への同意が必要です。従来は対面で説明を行い、紙の書面に署名・押印をもらうのが一般的でした。

電子契約を活用すれば、重要事項の説明をオンライン面談で行い、その後メールで契約書を送付して電子署名をもらうという流れが可能になります。遠方に住むご家族の署名が必要な場合でも、来所の手間を省けます。

雇用契約書・労働条件通知書

介護業界は人材の流動性が高く、採用のたびに雇用契約書を取り交わす業務が発生します。2019年4月の労働基準法施行規則の改正により、労働条件通知書の電子交付も認められています。

電子契約なら、採用決定から契約締結までの時間を短縮でき、入職前の手続きがスムーズに進みます。パート職員やアルバイトの契約更新も効率化できるでしょう。

業務委託契約・外注先との契約

給食サービスや清掃業務、リネンサプライなど、外部業者との業務委託契約にも電子契約は活用できます。複数の委託先との契約更新作業を一括で管理でき、契約期限の見落としも防げます。

施設間・法人間の契約

医療法人が複数の施設を運営している場合、施設間での取り決めや連携協定にも電子契約が使えます。法人本部と各施設の間で紙の書類をやり取りする手間がなくなります。

介護施設での契約業務は月に数件から数十件に上ることも珍しくありません。特に4月の新年度や契約更新の時期には、事務スタッフの負担が集中しがちです。電子契約を導入すれば、こうした繁忙期の業務負担を分散させることができます。

介護業界で電子契約を導入する5つのメリット

介護施設や医療法人が電子契約を導入した場合、具体的にどのようなメリットがあるのでしょうか。主な5つのポイントを紹介します。

1. ご家族の来所負担を軽減できる

介護サービスの契約では、利用者本人だけでなく、ご家族の署名が必要な場合があります。遠方にお住まいのご家族にとって、署名のためだけに施設を訪れるのは大きな負担です。電子契約なら、メールで届いた書類にスマートフォンから署名できるため、場所を選びません。

2. 契約締結までの時間を短縮できる

紙の契約書では、書類の準備、郵送、署名、返送という工程で1〜2週間かかることも珍しくありません。電子契約であれば、送信から署名完了まで最短で当日中に済ませることも可能です。入所待ちの方への対応がスピーディになります。

3. 紙・印刷・郵送コストを削減できる

契約書の印刷、コピー、郵送にかかる費用は、1件あたりでは小さく見えても年間では積み上がります。封筒代、切手代、印刷用紙代に加え、印紙税が必要な契約書ではさらにコストが発生します。電子契約ではこれらの費用をまとめて削減できます。

4. 書類の保管・検索が効率化される

介護施設では、利用者ごとに大量の書類をファイリングして保管しています。契約書の原本を探すために書庫を探し回った経験はないでしょうか。電子契約なら、クラウド上で検索するだけで必要な書類をすぐに見つけられます。保管スペースの問題も解消されます。

5. 契約状況を一元管理できる

「この利用者の契約更新はいつだったか」「署名がまだ届いていない契約はどれか」といった管理業務も、電子契約システムなら一覧画面で確認できます。契約期限のリマインド機能がある電子契約サービスを使えば、更新漏れの防止にもつながります。

導入前に知っておきたい注意点

電子契約にはメリットが多い一方で、介護業界特有の注意点もあります。導入を検討する際に確認しておきたいポイントを整理します。

利用者・ご家族のITリテラシーへの配慮

介護サービスの利用者は高齢の方が中心です。ご本人がスマートフォンやパソコンの操作に不慣れな場合、電子署名の操作が難しいことがあります。その場合は、ご家族(キーパーソン)に署名をお願いするか、対面での補助を行うといった対応が必要です。

すべての契約を電子化するのではなく、まずは雇用契約や業務委託契約など、署名者がビジネスパーソンである契約から導入を始めるのが現実的です。

法令上の書面交付義務の確認

介護保険法では、重要事項説明書の交付が義務づけられています。電子交付が認められるかどうかは、各自治体の指導基準による場合もあるため、事前に管轄の自治体に確認しておくと安心です。

なお、厚生労働省は介護分野における文書負担軽減に向けた取り組みを進めており、電子化の範囲は拡大傾向にあります。「民間事業者等が行う書面の保存等における情報通信の技術の利用に関する法律」(e-文書法)も、書類の電子保存を後押ししています。

電子契約サービスの選び方

介護業界で電子契約サービスを選ぶ際には、以下のポイントを確認しましょう。

  • 相手方がアカウント登録なしで署名できるか(利用者やご家族の負担を減らすため)
  • 操作画面がシンプルで分かりやすいか
  • 契約書のPDF保存と証跡記録に対応しているか
  • 料金体系が施設の規模に合っているか
  • セキュリティ対策(通信の暗号化、データの保管方法)が十分か

例えばSimple Contractのような立会人型の電子契約サービスであれば、相手方はアカウント登録不要で、メールに届いたURLから署名できます。ITに詳しくないご家族でも、画面の案内に沿って操作するだけで契約が完了します。

介護施設での電子契約、始め方の3ステップ

「電子契約に興味はあるけれど、何から始めればいいか分からない」という方のために、導入の進め方を3つのステップで紹介します。

ステップ1:電子化する契約書類を選定する

まずは施設内で取り扱っている契約書類を一覧にして、電子化の優先順位をつけましょう。おすすめの順番は次の通りです。

  1. 雇用契約書・労働条件通知書(署名者がスタッフなのでITリテラシーの心配が少ない)
  2. 業務委託契約書(取引先企業が相手なので電子契約に慣れている場合が多い)
  3. 利用者・ご家族との契約書(段階的に導入し、紙との併用も検討する)

ステップ2:電子契約サービスを選んで試す

多くの電子契約サービスでは無料プランや無料トライアルが用意されています。まずは少数の契約で試してみて、操作性や使い勝手を確認しましょう。実際に署名する側の操作感も確認することが大切です。

介護施設の場合、月に数件程度の契約であれば無料プランの範囲で収まることもあります。コストを抑えて始められるのは大きな利点です。

ステップ3:スタッフへの周知と運用ルールの整備

電子契約の導入にあたっては、事務スタッフだけでなく、ケアマネジャーや相談員にも運用方法を共有しましょう。「どの書類を電子契約にするか」「紙の契約を希望された場合はどう対応するか」といった基本ルールを決めておくと、現場での混乱を防げます。

利用者やご家族に対しても、「電子契約とはどういうものか」「個人情報はどう守られるか」を丁寧に説明することで、安心して署名していただけます。

介護業界の電子契約導入はまだ始まったばかりの段階です。だからこそ、早い時期に取り組みを始めた施設は、業務効率化とサービス品質の両面で優位に立てる可能性があります。まずはできるところから、一歩ずつ進めてみてはいかがでしょうか。

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作成

AI

監修

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